| 2007年03月22日(木曜日) ビブリオテーク・リヴ | |||
| 「迷路のような図書館に住まうのは、魔法使いで『なのじゃ』口調の女児館長と 司書のメイドさんなのでした。 今日も今日とて不可思議な日常が続いていくのです……。」 ……こう書くと、別段珍しくもない(?)、もう誰かがやっているのではないかと思えるようなお話です。 これはそのとおりで、実際に上記のような作品が連載されていたのですけれど、これがなんと10年以上も昔の話である、というのはちょっと驚きかもですね。 それが今回紹介する、佐藤明機先生の「ビブリオテーク・リヴ」です。 この度、見事に復刊とのことでした(去年の11月には復刊されていて、私の反応が遅れた形になりました;)。 ![]() たぶん表紙は、復刊にあわせて新たに書き下ろされていると思います。 図書館館長「ニコ」(左)と、司書のメイド「ショーシャ606」(右)、手前のねこはたぶん「サトウ」氏。 ストーリーとしては、ニコとショーシャが図書館内部とその周辺を舞台に、不思議な日常を過ごしていくというものです。 世界観が独特で、SFと魔法を混ぜ合わせた上に物ノ怪が乱舞しており、それらの説明が(多分あえて)されていないため、わけがわからなくなっているので読む人を選ぶかもしれません。 この作品で特筆すべきは、やはり背景でしょうか。 基本的に建物や地形(超多重構構造物の上なので地形すら建造物)はトンデモ建築物なのですけれど、複雑に折り重なるこれら建造物の町並みが、背景としてすっきり落とし込まれているのはすごいですね。 そしてその向こうに広がる澄んだ空は綺麗にトーンで処理されていて、カラーで描かれた空の蒼をすんなり連想させてくれます。 そして、ねこ。 ねこを書くのがうまい作家さんはいますけれど、佐藤先生もその一人と思います。 佐藤先生の場合は、足の描き方が特にうまいと思いました。 あと、やっぱりねこ娘も出てくるのですが、この手の書き方は珍しいのではないかと。 後、10年以上前から既に、メイドさんに目を付けていたのはすごいと思いました(笑 ![]() なお、「ビブリオテーク・リヴ」に先駆けて、その前作でストーリー的にもつながりを持つ「楽園通信社綺談」が復刊しています。 私はメロンブックスでこの2冊を発見し、復刊を知らなかったためにしばし驚嘆した後、即座に両方をレジに持っていった次第でした。 ![]() こちらの表紙も、復刊にあわせて書き下ろされていました。 左が復刊版、右がもともと所有していた旧版です。 中央が主人公の三流小説家(?)「メイウルフ」、その下は彼女が勤める通信社の支店長「サトウ」氏。 私がこの作品に出会ったのは、古本屋で売られていた漫画雑誌「コミックマスター」でした。 ……「コミックマスター"J"」? いえいえ、あのスーパーアシスタントではありません。 その昔、ホビージャパン社(模型情報誌「Hobby Japan」等を出版している出版社)から刊行されていた、A5という珍しいサイズの月刊漫画雑誌です。 ことの起こりは数年前、古本屋でこの雑誌(A5サイズなので雑誌ではなく、アンソロジーコミック扱いでした)が目に入り、表紙に中村博文先生の絵を見つけたことからでした。 こちら側の世界に足を踏み入れたきっかけが中村先生がイメージイラストを手がけた「メルクリウス・プリティ」である私にとって、同氏の未見作品の発見はことのほか嬉しく、作品が掲載されている号を探していったのです。 そのうちに、他の掲載作品も読んでいって興味を持ったのが、「ビブリオテーク・リヴ」の前作に当たる「楽園通信社綺談」だったのでした。 中村先生の作品はコミックマスター最初期に不定期で掲載されていただけでしたが、その後は「楽園通信社綺談」のためにコミックマスターを探すようになり、そのまま「ビブリオテーク・リヴ」に至ったのです。 こうして各地の古本屋でコミックマスターを収集していったのですが、やはり古い雑誌であることもあり、どうしても見つからない号が出てきてしまいました(決まって隔月掲載されていた「ビブリオテーク・リヴ」が載っている号がなかったりする;)。 次いで単行本を探してみたのですが(生産は既に打ち切られており、これも古本屋で捜索)、「楽園通信社綺談」は発見できても、「ビブリオテーク・リヴ」は結局見つからず終いだったのです。 その後、 【復刊ドットコム】というものを見つけ、どうやら「ビブリオテーク・リヴ」の復刊を望む同士がいることを知りました。 そしてここで復刊願いの署名をしたのですが、それがやっと実を結び、この度の復刊がなされたようです。 復刊されたおかげで、抜けていた回を読むことが出来たのが嬉しかったですね。 残念だったのは、書下ろしが予定されていたけれど佐藤先生の時間的な都合で無理であった、ということでした。 これはもう、復刊を半年伸ばしてでも、書き下ろしていただきたかったところです;; | |||
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